高校年代の真の日本一を決める高円宮杯。
昨年は今一歩のところで涙をのんだFC東京U-18ですが、今年は苦しみながらもチャンピオンシップ進出を果たし、そして見事優勝!
見に行って来ましたよ。
高円宮杯ってどういうものなの?
高円宮杯とは?
正式には『高円宮杯全日本ユースサッカー選手権大会』と言い、日本サッカー協会(JFA)が主催する中学生(第3種)、高校生(第2種)年代の選手を対象に学校のサッカー部と地域のクラブチーム(JリーグやJFLなどの社会人リーグ所属チーム傘下のクラブユースチーム含む)全てのチームに門戸を開けて対戦する公式戦のことです。
年代別に、
- 高円宮杯U-18サッカーリーグ
- 高円宮杯全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会
という、2つの大会が行われています。
大会の名は2002年に急死した高円宮憲仁親王(日本サッカー協会名誉総裁)を記念してつけられています。
高円宮杯U-18サッカーリーグとは?
高校サッカーチーム(全国高等学校体育連盟所属)、クラブチーム(日本クラブユースサッカー連盟所属)を問わず、すべての第2種登録チーム(高校生年代の選手によるチーム)に参加資格があるリーグ戦です。
全国を東西の2地区、10チームごとに分けて実施するプレミアリーグが最高位として位置づけられています。
その下に、プリンスリーグと呼ばれる、全国を9地区に分けて実施するリーグ戦が、さらにその下に都道府県別のリーグ(都道府県によっては、さらにその下に地区別のリーグ)が設定されていて、それぞれの間で成績によって昇降格が行われます。
プレミアリーグの東西2地区の優勝チームが、年間王者の座を賭けて決定戦(チャンピオンシップ)を行います。
高円宮杯U-18サッカーリーグの特徴は?
高校サッカー部とクラブユースチームが参加可能
リーグは参加条件を満たすチームによるフリーエントリー制で、高校サッカー部とクラブユースチームが自由に参加することが可能です。
日本サッカー協会の登録制度では、選手は、学校単位サッカー部とクラブチーム双方に同時に登録することはできないため、両者が同じ舞台で戦う機会も全国大会である高円宮杯以外にはなく、交流や試合機会の増加など、双方にメリットが生まれました。
試合は45分ハーフ、トータル90分の公式ルール
全国高校サッカー選手権では、一試合40分のハーフで行うため、公式ルールである「90分」が若年期に経験できない点が問題視されていました。
そのため、プリンスリーグやプレミアリーグでは、公式ルールである45分ハーフで行われています。
なお、延長戦は10分ハーフで行われます。
中学生が出場することが可能
日本サッカー協会によって承認されたクラブに所属するチームにおいては、同一クラブ内のチームに所属していれば、第3種登録(中学生)の選手を参加させることが可能となります。
ですので、ウワサの久保建英選手が出場できることになります。
ボクは建英クン本人からJ1初出場の日に直接サインをもらいました。
詳しくは、
「サンフレッチェ広島とのアウェイ戦!久保が初出場!空港は選手だらけ!」
をご覧ください(ちょっと自慢)。
ちなみに、今シーズンの高円宮杯U-18チャンピオンシップは大人気のサッカー漫画、「アオアシ」とのコラボが行われています。
今シーズンのFC東京U-18の活躍は?
今シーズンのFC東京U-18は、開幕戦で清水ユースに2-3で逆転負け。
さらに折り返しとなる第9節では、青森山田高校に0-1で完封負けを喫してしまいました。
この2チームにアドバンテージを持たれたまま、3位をキープして最終節を迎えます。
最終節は、2位青森山田高校をホームに迎えて直接対決。
昨シーズンはこの戦いに敗れて目前でタイトルを逃すという屈辱を味わっています。
しかし、今回は必至で追い上げる青森山田高校を振り切り、3-2で勝利します。
かたや、首位の清水ユースが敗戦し、FC東京U-18が、逆転でプレミアリーグEASTの優勝をもぎ取ったのです!
これからのFC東京を担う選手たちが躍動!
高円宮杯チャンピオンシップでは、これからのFC東京を担う選手たちが躍動し、延長戦の末、見事初優勝を成し遂げました!
高円宮杯チャンピオンシップとは?
高円宮杯チャンピオンシップは、プレミアリーグEASTとWESTの東西王者によって争われます。
プレミアリーグの東西20チームの下には、北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国、四国、九州の全国9地域に存在するプリンスリーグに所属する88チームがあり、さらにその下に、都府県以下のリーグと北海道のブロックリーグを戦う4,501チームがあります。
つまり、4,609チームの頂点を争う、高校年代の “真の王者” 決定戦なのです。
高円宮杯チャンピオンシップの対戦相手は?
プレミアリーグWESTの優勝チームは、ヴィッセル神戸U-18です。
ヴィッセル神戸U-18は、年間を通して上位争いを続けていました。
後半戦に入ると主力選手が相次ぐケガのため離脱し、2位広島ユースに追い上げられ、最終節で勝点が並んでしまいます。
しかし、最終節で阪南大高校に1-0で勝利し、広島ユースを得失点差で「1」上回り、4年ぶりの栄冠を手にしています。
試合はどうだったの?
前半は相手の高いプレス苦しめられ、「デュエル」でも競り負けていました。
パスも奪われ、ことごとく展開が裏目へ。
前半だけで早くも2点奪われ、イヤなムードがたち込めました。
しかし、続く後半、開始早々に品田愛斗選手のPKで1点を返します。
これで勢いに乗った品田選手は、小林選手とのコンビネーションで幾度かゴールに迫ります。
そして後半8分に、吉田和拓選手が同点となるゴールをヘディングで決めます。
その後は、お互いにチャンスをつくる一進一退の展開となりましたが、両チームともビッグセーブやDFの奮闘などがあり、90分が終了します。
試合の行方は10分ハーフの延長戦へと持ち越されます。
延長前半は神戸に押し込まれる展開となりましたが、前半終了間際のCKから、神戸の2点目となるPKを与えてしまった長谷川光基選手がヘディングでゴールを奪います。
延長後半は神戸の猛攻が続きますが、DF陣が大きくボールを蹴り出し、前線にいる選手たちがボールをキープするなど、全員で守り切る展開になりました。
そして、ついに試合終了のホイッスルが鳴り響きます。
この瞬間に、FC東京U-18の高円宮杯チャンピオンシップ初優勝が決まりました!
まとめ
3年前の2014年12月27日に開催された高円宮杯全日本ユース(U-15)の決勝戦の対戦チームは、FC東京U-15深川とヴィッセル神戸U-15。
結果はFC東京U-15深川が3-1で2度目の優勝を果たしています。
当時のメンバーは、品田愛斗選手、吉田和拓選手、長谷川光基選手など、現在のFC東京U-18の主要メンバーで、1点目は品田選手がPKで、2点目は吉田選手が得点したのも今回と同じで、延長戦の末神戸を下したのも同じ。
ヴィッセル神戸とは因縁を感じますね。
みんな、早くトップチームに昇格して、J1でもヴィッセル神戸を倒してくれ~!